令和6年度、検定試験が変わる
更新日:1月27日
国土交通省は令和6年度の技術検定について「受検資格、試験等の見直し」を発表しました。いずれも受検者にとって非常に重要な内容になっています。見直しの背景には、必要な実務経験年数に学歴による差があること、経験記述問題で「自身の経験に基づかない解答」が多いということがあるようです。詳しくは、国交省のサイトで確認できますが要点を説明します。
ポイント
1.受検資格の見直し
2.実務経験の証明方法の見直し
3.上記2項は経過措置あり
4.試験問題の見直し
1.受検資格の見直し
簡単に言うと、1次検定は年齢制限だけ、2次検定は1次検定合格後の実務経験年数とシンプルな内容になります。これまでは実務経験年数が学歴別でわかりにくく、その必要性も疑問視されていました。また1級を受検する場合、高校指定学科卒でも10年以上必要だった経験年数が5年に短縮されています。新たに建設業に携わる人にとっては受検しやすくなりそうです。
2.実務経験の証明方法の見直し
これまでは転職者の過去の実務経験も含め申請時の所属会社による証明があればよかったのですが、転職前の実務経験は当時の所属会社による証明が必要になります。これ、転職者にとって結構ハードルが高いように思います。同業他社に転職する場合でも円満退社が必要ですね。
3.上記2項は経過措置あり
経過措置として令和10年度まで旧制度でも申請可能です。すでに実務経験がある場合や令和10年までに実務経験年数を満たせる見込みがあれば旧制度での申請をお勧めします。
4.試験問題の見直し
詳細な情報はありませんが、手掛かりは公表されている下記の記述になります。
・第一次検定 : 第二次検定の所要実務経験年数を学歴に拘わらず一定とすることから、第一次検定について、各専門分野の基礎を確認できるよう、必要に応じ、試験問題の充実を図る。
・第二次検定 : 受検者の経験に基づく解答を求める設問に関し、自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点から、設問の見直しを行う。
まあ予想はできませんが、大きな変更になれば合格率に影響してしまいますので、試験対策としては従来通り過去問ベースでいいと思います。
以上、簡単にまとめましたが、試験申請の際は新旧2通りありますので間違いがないように。今後試験機関から情報が更新されると思いますのでよく確認して申し込みをしましょう。試験問題見直しについては、新しい情報が入り次第こちらでも紹介します。