試験の特徴
1.1次4択、2次記述
2.選択問題が多い(土木・電気・電気通信)
3.合格基準60%
4.経験記述がある(2次)
5.過去問の類似問題が多い
1~3は出題形式・合格基準について。
特徴としては選択問題が多い点。例として、電気通信1次検定では出題数90のうち解答数は60、3分の2。2次検定では問題の選択ではないが複数の語句から好きな語句を選択して解答する問題がある。「選択できる」ということは「捨てることができる」ということ。試験対策では十分考慮する必要がある。
4は出題内容について。2次検定では受検者が実際に携わった工事案件について工事概要や注意した点などを記述する経験記述問題がある。セコカン試験ならではの内容になるので注意が必要。配点は非公開ですが比率は高く3割以上とも言われている。
基本対策
・とにかく過去問の繰り返し
・経験記述対策
一般的な資格試験と同様に過去問からの類似問題の出題が多い。基本対策としても徹底した過去問の繰り返しが中心になる。経験記述について前述しているが、配点比率が高いので重点的な対策が必要。解答のポイントは過去問題集で解説されており予め準備をすることが可能。ただし令和6年度から経験記述の問題内容が見直されたので注意が必要。
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独学?
・基本は独学
・2次経験記述対策として「Web講座」活用
教材
・基本は「過去問解説集」+「ネット検索」
・必要に応じて「Web講座」受講
・過去問解説集、Web講座のおすすめは「地域開発研究所」



最短合格の5ステップ
1.目標を合格に絞る
2.過去問1冊に絞る
3.過去問をさらに絞る!
4.計画を立てる
5.毎日1時間勉強する
最短合格はいかに効率よく勉強するかに係ってきます。いかにムダを無くすかとも言えるかもしれません。試験対策として過去問題が重要な教材になりますが、この過去問対策の効率化でいかに「量を減らし」「質を高める」かがポイントになります。難しそうに聞こえるかもしれませんが「分厚い過去問集、全部やるのは非効率だよね」というのが軸になります。
1.目標を合格に絞る
まずは意識の問題です。当たり前のようなことですが、これをしっかり意識していないとムダなことをしてしまいます。
セコカン試験は多くの試験と同様に「合格基準は60%」です。100点でも60点でも同じ合格。100点取ってもゴールド免許になるわけではありません。SNSなどで「2週間の勉強で9割取れました!」とアピールしている人もいますが気にしないようにしましょう。とは言え、60点狙いで60点を取るのは難しいので、まずは100点を狙わず「捨てられる問題がある」ということだけ意識しましょう。
次に「選択問題が多い」ので、そもそも過去問集を全部やる必要はありません。電気通信1級1次では出題数90に対して解答数は60だけ。さらに合格基準は解答数に対して60%なので正答数36で合格です。つまり「出題90に対して正答36で合格」です。合格ラインをしっかり意識して目標を立てましょう。分厚い問題集を見ても「捨てられる問題は結構ありそうだ」と思って下さい。
そして最後に「向学心は要注意」です。みなさんは施工管理技士に合格して主任技術者や監理技術者になることを目指していると思います。受検勉強をしている時でも現場の業務と関連付けをしたり、深掘りをしたり、スキルアップを意識するかたも多いのではないでしょうか。本来は大変望ましく立派な学習スタイルですが、現場監督のみなさんにその時間はありますか?自分も無意識のうちにネットで深掘りしてしまい過去問を解く手が止まることがありました。時間は限られていますので、まずは合格を優先させて「スキルアップは合格後に」しましょう。
2.過去問1冊に絞る
教材の選び方ですが、基本は「テキストなし、過去問集1冊」です。過去問解説集なら解説付きなのでテキスト的にも使えます。必要に応じてWebで調べることもできます。体系的な理解や辞書的な使い方としてテキストを購入してもいいですが、1ページ目から順に読み込むことはかなり非効率で挫折する原因にもなるので注意して下さい。また「質を高める」ためにe-lerninngやアプリなども必要に応じて活用しますが、欲張ると「最短」から遠ざかるのでこちらも注意して下さい。
3.過去問をさらに絞る!
例えば電気2級1次の過去問集で過去10回分収録されている場合、1回64問、10回で640問になります。多いですね。しかし「1.目標を合格に絞る」で触れた通り、捨てられる問題は結構あります。頻出度、出題パターン、選択分野、目標点などを考慮して絞り込んでいきます。イメージとして全体の半分まで絞り、必要に応じて肉付けしていく感じです。
4.計画を立てる
過去問を絞り込めたら、その問題を繰り返し解いて正答率を上げていくことになりますが、取り組む順番を付けて計画を立てましょう。絞り込んだ過去問の中でも優先順位を付け、勉強期間、勉強時間で区切り、達成する問題数を数値目標として落とし込みます。
優先順は得意分野よりも頻出分野を優先します。仕事のスケジュールを考慮した実現可能な目標であることも重要です。後述しますが、「3か月」「毎日1時間、30問」「分野別」が目安になります。
5.毎日1時間勉強する
勉強時間の確保が一番苦労することと思います。休みが少なく仕事をしながらまとまった時間を確保するのは難しいと思いますので、合格のためには「毎日1時間」を目安にがんばりましょう!電車通勤の場合は移動中に、クルマ通勤の場合は早めに到着した待ち時間に、スキマ時間を活用します。
勉強時間・期間
1.勉強時間は約200時間
総勉強時間は一般に100~300時間と言われています(受験講座や個人ブログ等のネット情報。幅がありますね)。自身の経験では150~200時間程度でした。もちろん個人差がありますが、計画時に「1次100時間+2次100時間」は必須だと思います。そして忙しい方はまとまった時間確保が難しいので「毎日1時間」の習慣をおすすめします。朝30分+夜30分でも構わないのでスキマ時間で何とか1日1時間を確保しましょう。
2.勉強期間は2~3か月(1次、2次別)
まず過去問題を絞り込んだり、勉強計画を立てるための準備期間として約1か月、そして勉強期間として2か月(1次2次別)を基本とします。毎日1時間、2か月で60時間。あとは休日等を利用して+40時間といったイメージです。もちろん記憶力や理解力の個人差による違いはあります。そして、勉強期間は2~3か月が目安になります。理由は2つあり、申込~試験までの期間や1次合格発表から2次試験までの期間が2~3か月ということ、また教材や講習の最新版が出揃うのがやはり試験の2~3か月前ということがあります。
モチベーション
勉強中は何かと挫折することが多いです。そんな時に強い気持ちを持ち続けるには、次の2点を意識するといいでしょう。
・資格取得の動機をはっきりさせる
・小さな目標達成を積み重ねる
会社からの指示、目標設定、合格報奨金などの理由は動機としては受け身で弱いと思います。なぜ施工管理技士になるのかを明確にします。一般的には「主任技術者・監理技術者になる」こと。そしてなぜ主任技術者・監理技術者になりたいのか。仕事の幅が広がる、技術者としてのキャリアアップ、給与アップ、転職に有利などさまざまな価値があります。その価値にどれだけ魅力を感じられるか。資格取得後の姿を具体的にイメージできれば動機付けにつながると思います。
また、日頃から小さな目標をコツコツ達成していくこともモチベーション維持に効果があります。若い頃は短期集中型で試験前2週間が勝負みたいな感じでしたが、そんな気力を時間もないとき、毎日少しでも前進することが次第に大きな達成感につながっていきます。「1日10問」などが習慣になると、やらないと気持ち悪いと思うようになります。